川越市|風化した大谷石を、大谷石調の門袖に。築38年の外構リフォーム
風化した大谷石を、大谷石調の門袖に置き換えた外構リフォームです

築38年。土留めとして敷地を支えていたのは、風化の進んだ大谷石でした。表面はぼろぼろと崩れ、地震のときが不安だという状態です。
作り替えることは決まっていました。ただ、まったく別の素材に変えると、この家の記憶が一度切れてしまう。そこで門袖には大谷石調の壁材を選びました。構造は新しく、風合いは残す。『大谷石の記憶』を意匠として引き継いだリフォームです。
ご相談の背景
きっかけは、外構業者を紹介するウェブ記事でした。屋根と外壁の塗り替えを予定していて、その一環として外構も見直したい、というご相談です。
課題は4つありました。前後にある土留めの大谷石が風化していて、地震対策として恒久的に手を打ちたいこと。庭まわりの植栽が茂って見通しが悪く、一部を撤去してフェンスに置き換えたいこと。老朽化した境界まわりを見直したいこと。そして玄関と裏手のレイアウト、勝手口や駐車場まわりの動線を整理したいことです。
途中で、境界の難しさも分かってきました。測量の原点が約40年前のもので、地面の上では境界が読み取れない箇所がある。大谷石に鉄製のフェンスを突き刺して固定した部分もありました。確実に自己所有と分かる範囲に絞って工事を進める、という判断をしています。
ご要望
大きく分けると3つありました。
ひとつ目は、風化した大谷石の土留めを恒久的に作り替えること。地震時の不安を解消したい、というのが最初にいただいたご要望でした。
ふたつ目は、伸びすぎた植栽を整理して、庭まわりを「見える化」すること。
三つ目は、玄関・勝手口・駐車場まわりの動線とレイアウトを見直すことです。
ご提案のポイント

大谷石の土留め13mと笠木9m、そしてレンガ積みの塀を解体撤去し、鉄筋入りの基礎と化粧ブロックで作り直しました。道路側は4段積み、庭側は2段積み。既存のブロックが残る部分は、差し筋アンカーで新設側と連結しています。
「見える化」は、フェンスの高さと色で使い分けました。道路側と隣地側の主要なラインは目線の抜けるルーバー系のH1000をダークブロンズで、庭の奥側は同じ高さをホワイトで。18m分の植栽を整理したぶん、風通しと見通しが戻っています。
門まわりは、機能ポール・門袖ユニット・親子門扉の3点構成です。門袖に選んだのが大谷石調のシングルタイプ(三協アルミ みられ/ダークブロンズ枠)。撤去した大谷石の風合いを、意匠として残す意図でした。門扉は木調の親子タイプ(YKK AP ルシアス門扉W02型/キャラメルチーク+ブラック)です。
駐車場側の伸縮門扉は、キャスタータイプの片開き(三協アルミ タフゲートⅡ 34S)を選びました。レールを支えにして開閉するので、力をかけずに動かせます。
既存を残す判断も、はっきりさせています。カーポート、生垣2か所、物置、ダウントランス。そして庭にあった敷石は、撤去せずに再設置しました。
完成した外構の見どころ

夜の設計を、埋込照明だけで組みました。ポール灯は立てていません。機能ポールも照明なしの型を選び、グランドライトを3か所とユニバーサルグランドライトを1か所(LIXIL 美彩)、足元から4灯だけ。光源が視界に入らないので、玄関からアプローチ、門まわりまでが静かに浮かび上がってくれます。
玄関アプローチは、既存のタイルをはつり撤去して乱形石張りに更新しました。ピンコロで見切りを入れ、その天端を砕石敷きより10〜20mm上げています。砂利が流れ出さないための高さです。ポーチと玄関内は300角のタイルに貼り替えました。
見えない部分も更新しています。コンクリート製だった汚水の最終桝と雨水桝4か所を、ビニル枡に交換しました。築38年の外構では、こうした排水まわりが同時に寿命を迎えます。
庭には、裏鬼門の位置に見切り石を入れて玉砂利で納めました。芝を44㎡張り替え、ヤマボウシの株立とジンチョウゲを新しく植えています。
暮らしの変化
地震のときが不安だった土留めが、鉄筋入りの基礎と化粧ブロックに置き換わりました。ここが解けたことが、今回のいちばんの成果です。
高く茂っていた植栽が整理され、庭まわりの見通しと風通しが戻りました。玄関からアプローチ、門まわりまでの足元が夜も明るくなり、勝手口への出入りもしやすくなっています。
センリョウ、ユズ、シダレモミジ。残した木と、再設置した敷石。住み慣れた庭の記憶は、そのまま置いてあります。
川越市で、外構リフォームをご検討中の方へ
築30年を超えた外構では、土留めやブロック塀といった構造にかかわる部分から見ていくことをおすすめします。見た目より先に、安全に関わるからです。自治体によっては、ブロック塀の解体に補助金が用意されている場合もあります。
境界が不明確な箇所は、無理に触らないという選択もあります。この現場でも、確実に自己所有と分かる範囲に絞って計画しました。
川越市の外構工事ページでは、地域全体で多いご相談や他の施工事例も確認できます。既存を活かした前庭の手入れを見たい方は雑草対策を中心にした前庭のリフォーム事例、庭の植栽を見直したい方は植栽を主役にした庭リフォームの事例も参考になります。
施工概要
| 施工エリア | 埼玉県川越市 |
|---|---|
| 施工内容 | 解体・撤去工事:大谷石の土留め13m・笠木9m、レンガ積み塀・レンガ土留め、既存タイル、植栽18m分、既存芝40㎡ほか 境界・土留め工事:化粧ブロック4段積み12.2m・2段積み9m(マチダコーポレーション プレミアムラグゼ120/シャイングレー)、既存ブロックへの差し筋アンカー、天端仕上げ21.2m 門まわり工事:門袖ユニット(三協アルミ みられ/大谷石調/ダークブロンズ)、親子門扉(YKK AP ルシアス門扉W02型/キャラメルチーク+ブラック)、機能ポール(三協アルミ エスポ3型)、口金ポスト、勝手口門扉(三協アルミ エアリーナⅡミニ) 駐車場工事:土間コンクリート、伸縮門扉(三協アルミ タフゲートⅡ 34S キャスタータイプ/片開き) アプローチ・玄関まわり工事:乱形石張り7.6㎡(メイクランド ヴォロストーン乱形/カバラグレー)、ピンコロ縁取り8m、玄関ポーチ・玄関内タイル貼り替え(日東製陶所 スワンタイル フローレン 300角) フェンス工事:ルーバーフェンス H1000(三協アルミ レジリア YK3型/ダークブロンズ、YK1型/ホワイト)、目隠しスクリーン(三協アルミ エルファード1型) 照明・電気工事:埋込照明4灯(LIXIL 美彩 グランドライト3か所+ユニバーサルグランドライト1か所) 庭工事:芝張り44㎡(ヒメコウライ芝 筑波姫)、化粧砂利、裏鬼門の見切り石+玉砂利、既存敷石の再設置、濡縁設置(三協アルミ 木粉入り樹脂/ローズウッド) 植栽工事:ヤマボウシ株立(ミルキーウェイ)、ジンチョウゲ赤花 設備工事:汚水最終桝・雨水桝4か所をビニル枡へ交換、水栓柱・水栓パン設置 |
| 価格帯(目安) | 200万円〜300万円 |
| 工期(目安) | 約8週間〜12週間 |
| 相談から完工までの特徴 | 築38年の外構で、風化した大谷石の土留めを鉄筋入り基礎と化粧ブロックに作り替え、門袖には大谷石調の壁材を選んで風合いを引き継いだ全面リフォームです。 |
| 担当プランナーコメント | 古い外構を作り替えるとき、全部を新しくすればよいとは限りません。この現場では、風化した大谷石は構造として限界でしたが、その質感は建物によく合っていました。だから門袖に大谷石調を選び、敷石は再設置し、残せる木は残しました。照明も、ポールを立てずに足元の4灯だけにしています。新しくする部分と、残す部分。その線引きが設計の中心でした。 |
川越市で築年数の経った外構のリフォームを考えたい方は、地域ページや関連事例もあわせてご覧ください。土留めやブロック塀は、見た目より先に安全に関わる部分です。