川口市|余白を織り込んだ土間コンクリートが乱形石アプローチを引き立てる外構
玄関まわりの佇まいはそのままに、駐車スペースの地面だけを『余白』ごと打ち替えたリガーデンです

埼玉県川口市で手がけた、築15年を越えた住まいのリガーデン工事です。玄関ポーチも、乱形石を敷いたアプローチも、白い塗り壁の門袖壁も、まだ十分に現役。傷んでいたのは、車を停める足元だけでした。
そこで工事の範囲を駐車まわりに絞り込みました。古い舗装は下地から一度リセットし、新しい土間コンクリートへ。そのうえで面を塗り固めきらず、土のままのスリットを『余白』として残しています。
ご相談の背景
着工前の駐車スペースは、土間コンクリートに枕木を組み合わせ、その隙間をグラウンドカバー植物で埋めた構成でした。竣工から十数年が経ち、隙間からは雑草が伸びる状態に。枕木も土に触れ続け、役目を終えつつありました。道路に面した間口は約6.4m。車の出し入れと玄関への動線が重なる、限られた幅の場所です。
一方で、門袖壁も境界の塀も、アプローチの乱形石もまだきれいなまま。全面をやり直せば費用は膨らみますが、傷んでいない部分まで壊す理由はありません。お住まいになりながらの工事でもあり、範囲をどこで区切るかが、この計画の最初の論点になりました。
ご要望
今回の計画で押さえるべき点は、大きく分けて3つでした。
ひとつ目は、古くなった駐車まわりを一度リセットすること。既存の土間コンクリート、枕木、グラウンドカバー植物、そして雑草をすべて撤去し、更地に戻したうえでつくり直します。
ふたつ目は、停めやすく、手入れの要らない足元にすること。仕上げは土間コンクリートの刷毛引き。表面にざらつきを残す仕上げで、濡れても滑りにくく、汚れも目立ちにくくなります。
三つ目は、一面をコンクリートで塗り固めないこと。土を入れられるスリットを設け、あとから砂利や下草を足していける余地を残します。
あわせて、既存のポーチとアプローチ、門袖壁、境界の塀はそのまま活かすこと。工事の範囲は駐車まわりに限定しました。
ご提案のポイント

はじめに決めたのは、変えないものの方でした。乱形石のアプローチ、白い塗り壁の門袖壁、タイル張りのポーチ階段、隣地境界のメッシュフェンスとブロック擁壁。この4つを今の姿のまま残すと決めたうえで、地面の設計に入っています。
解体は下地まで徹底しました。既存の土間コンクリートを壊してガラを搬出し、枕木とグラウンドカバー植物も撤去。19.5㎡を0〜200mm鋤取り、残土は4台分を運び出しています。復旧は砕石C40-0を100mm転圧し、4.5mmのメッシュを敷いてからコンクリートを100mm。見えなくなる部分ですが、ここが仕上がりの寿命を左右します。
割付にはひと手間かけました。土間の面積14.0㎡に対し、型枠は44.3m。数字が示すとおり、面をスリットで細かく割り付けています。スリットの間隔は片側が約100・600・500・600mm、もう片側が約150・900・500・900mm。左右でピッチを変え、車の停まる位置に合わせて振り分けました。
そのスリットは、8.0㎡ぶんを土入れとして残しています。一面のコンクリートにしないための線であり、これから緑を足していくための『余白』でもあります。
一見目立ちませんが、止水栓の蓋も新しいものに交換しました。土間を打ち替えれば、周りは真新しいコンクリート。そこに古い蓋だけが残ると、思いのほか目につきます。図面の段階で織り込んでおいた、小さな納まりです。
完成した外構の見どころ
見どころは、素材の対比にあります。ピンクがかった乱形石の不定形な表情と、土間コンクリートの平滑な面。そのあいだをスリットの直線が走り、静かなリズムを生んでくれます。素材が切り替わることで、玄関へ向かう足取りが自然に導かれます。
門袖壁まわりは以前のまま。表札もインターホンも、ニッチの照明も立水栓も、位置を変えていません。それでも足元が新しくなったことで、白い塗り壁が以前よりくっきりと立ち上がって見えます。隣地側は、メッシュフェンスとブロック擁壁の際まで土間を回し、排水桝や点検口も面の中に納めました。通路がまっすぐ抜けて見え、建物の脇まで視線が伸びていきます。
暮らしの変化
まず、草取りの手間がなくなります。枕木の隙間もグラウンドカバー植物も無くなり、雑草の出どころそのものを断ちました。刷毛引きの面はざらついているので、雨上がりの出入りでも足元を気にせずに済みます。
そして、この地面にはまだ続きがあります。土のまま残したスリットには、砂利を入れることも、背の低い下草を植えることもできます。暮らしながら少しずつ手を入れていける。『余白』とは、これから育てていく場所のことです。
川口市で、駐車まわりのリガーデンをご検討中の方へ
外構は、全部を一度にやり直さなければならないものではありません。今回のように傷んだ場所だけを見極め、残せるものを残せば、費用も工期も抑えられます。川口市の外構工事のページでは、この地域で多いご相談やほかの事例もご覧いただけます。
土間の仕上げやスリットの割付は、敷地の形と停め方によって変わります。ほかの現場での納め方は施工事例の一覧にまとめていますので、あわせて参考になさってください。
施工概要
| 施工エリア | 埼玉県川口市 |
|---|---|
| 施工内容 | 仮設工事:重機回送、桝調整 解体工事:既存土間コンクリート解体、枕木撤去、グラウンドカバー植物・雑草の撤去、コンクリートガラ処分 土工事:鋤取り19.5㎡、残土処分 駐車場工事:土間コンクリート/刷毛引き仕上げ14.0㎡、スリット(土入れ)8.0㎡、型枠44.3m 水道工事:止水栓蓋交換 |
| 価格帯(目安) | 50万円〜60万円 |
| 工期(目安) | 約2週間 |
| 相談から完工までの特徴 | 残せるものを先に決め、工事範囲を駐車まわりに絞り込んだ部分リガーデンです。 |
| 担当プランナーコメント | 変えないものを決めるところから始めた計画です。門袖壁とアプローチが健在でしたので、地面だけを新しくして全体を引き締めました。スリットに土を残したのは、暮らしながら緑を足していける余白をつくるためです。 |
川口市で駐車スペースのつくり直しをお考えの方は、地域ページやほかの事例もあわせてご覧ください。残すもの、変えるものを一緒に整理するところから、お手伝いいたします。