狭山市|塗り壁と灯りで表情をつくる、植栽のないモダン外構
植栽を一本も入れずに、『面』と『灯り』だけで表情をつくった外構です

埼玉県狭山市の新築住宅の外構一式です。建物は前面道路に寄せて配置され、リビングからは通りが、通りからは庭が見えてしまう敷地条件。細長い土地で、道路との間には段差もありました。
ご家族に虫が苦手な方がいらっしゃるため、植栽は一本も入れない方針が初回の打ち合わせで決まっていました。緑でやわらげる手が使えない。ならば壁とカーポート、階段という『面』の分け方をデザインにする。それが出発点です。
ご相談の背景
いちばん強くうかがっていたのは、道路からの視線です。前面は交通量のある通りで、朝も夜も人と車が行き交います。フェンス越しに見え隠れするのではなく、面した箇所をしっかり覆いたい、と。
もうひとつは防犯です。建物と隣家のあいだには人ひとりが通れる通路があり、開いたままでは裏へ回り込めてしまいます。給湯器や自転車が外から見えることも気がかりでした。
そして、植栽を入れないぶん、夜の外観が寂しくならないか。ここが最後まで残った論点です。
ご要望
ご要望は3つ。
ひとつ目は、道路側の視線をフェンスではなく壁で遮ること。リビングの前まで可能なかぎり壁でつくりたい。
ふたつ目は、建物と隣家の隙間を門扉で閉じて防犯性を上げること。庭が見通せない高さであることが条件でした。
三つ目は、植栽ゼロでも夜に表情が出ること。木や下草の代わりを照明に担わせる考え方です。
ご提案のポイント

道路側は、フェンスではなく塗り壁で構成しました。下半分は重量ブロックC150を6段積み、上にグランドアートウォールのパネルをH1200mmで載せる二段構成。天端はBM+2300mmまで立ち上げています。一枚の壁に見えますが、下と上で工法の違う『面』です。
仕上げはAICAのジョリパット アルファ、色は建物外壁と同じ「はまゆう」T5400。ワントーン明るくして庭を明るく見せる案もお出ししましたが、選ばれたのは同色。建物と外構の境目が消え、住まいがひとつのかたまりに見えます。
金物はすべてブラックで統一。目隠しはLIXILのフェンスAB YS3型(横スリット・T-12)、門扉は同意匠の片開き門扉AB YS1型で建物と隣家の隙間を閉じました。砕石の上に立つ枕木材70×70もブラック、化粧ブロックは東洋工業のコード120型ダークグレーで壁に寄せています。
駐車場の屋根はLIXILのカーポートSC、色はダスクグレー。マットな質感で小傷が目立ちにくいためです。そこへオプションのシームレスラインライト(段調光型)を組み込みました。減額の候補に挙がりましたが、照明は残したいというご判断で採用。植栽の代わりに夜を担うのが、この『灯り』です。
玄関まわりは2段のフローティング階段。当初はベビーカー用のスロープ案もありましたが、使う期間は数年。長く暮らすことを考えて踏面を広く取った2段に切り替え、踏板は厚さ80mm、下地から100mm持ち出す寸法としています。
完成した外構の見どころと、暮らしの変化

庭は壁と建物に囲まれた閉じた場所に。高さ2.3mの塗り壁がリビングと庭を通りから切り離します。ウッドデッキはタカショーのエバーエコウッドリアル、色は室内床のウォールナットに近いセピアブラウン。窓を開けると床の色がそのまま外へ続きます。
裏へ回り込める隙間も塞がり、給湯器も自転車も外からは見えません。土間コンクリートの目地には白い砕石の砂利スリットを設け、カーポートの樋もここへ落としています。割れ止めと排水を兼ねた納まりです。
使われている色は、黒と濃いグレーとこげ茶の三つだけ。壁の分割、屋根の水平、階段の厚み。『面』の切り分けが、そのまま景色になりました。虫が苦手なご家族も、緑のない庭なら気兼ねなく出られます。
夜は表情が変わります。屋根裏のラインライトが土間を照らし、玄関前のフローティング階段が影を落とす。段調光で、帰宅時と夜更けの明るさを使い分けられます。植栽のない外構は寂しくならないか、という当初の心配は、この『灯り』が引き受けました。
狭山市で、視線を遮る外構をご検討中の方へ
通りに面した敷地では、フェンスにするか壁にするかで仕上がりが変わります。壁は視線を確実に止められる一方、面が大きいぶん色の選び方が効きます。建物と同色でそろえるか、明るく振って庭を広く見せるか。庭をどう使いたいかで決まります。
狭山市の外構工事ページでは地域全体で多いご相談や参考価格帯をまとめています。要素ごとの実例は施工事例一覧もどうぞ。
施工概要
| 施工エリア | 埼玉県狭山市 |
|---|---|
| 施工内容 | 駐車場工事:土間コンクリート刷毛引き、伸縮目地・砂利スリット、カーポート(LIXIL カーポートSC ダスクグレー+シームレスラインライト 段調光型) 境界・塀工事:重量ブロックC150 6段+グランドアートウォール、左官仕上げ(AICA ジョリパット アルファ「はまゆう」T5400) 門まわり工事:片開き門扉(LIXIL 門扉AB YS1型)、目隠しフェンス(LIXIL フェンスAB YS3型 横スリット T-12)、枕木材70×70、化粧ブロック(東洋工業 コード120型 ダークグレー) 玄関・庭・水道工事:フローティング階段2段(金鏝仕上げ)、ウッドデッキ(タカショー エバーエコウッドリアル セピアブラウン)、人工芝(お施主様支給)、防草シート ザバーン、平板敷き、立水栓(オンリーワン ジラーレW オールブラック) 植栽工事:なし(ご要望により) |
| 価格帯(目安) | 420万円〜560万円 |
| 工期(目安) | 約6週間〜8週間 |
| 相談から完工までの特徴 | 植栽を入れないというご要望を軸に、壁の高さと仕上げ色、照明の残し方を打ち合わせで詰めた外構一式です。 |
| 担当プランナーコメント | 緑を使えない条件は、裏を返せば面と光だけで構成するということでした。壁を建物外壁と同色にそろえ、屋根裏のラインライトと浮いた階段に夜を任せています。減額の検討で照明を残すご判断が、表情を決めました。 |
狭山市で、道路側の視線をどう受け止めるかをお考えの方へ。壁の高さ、仕上げの色、夜の見え方まで含めると、同じ「目隠し」でも選び方が変わります。『面』と『灯り』の組み立ては、敷地の条件とご家族の過ごし方からご提案します。