目隠しフェンスはどのくらいの高さがいい?目的別に紹介
目隠しフェンスの設置を検討しているとき、「どのくらいの高さが必要なんだろう」と悩みますよね。フェンスの高さは設置する目的によって異なります。今回は、目隠しフェンスを設置する前に考えておくべきことをはじめ、フェンスに必要な高さを目的別に説明します。
目隠しフェンスを設置するまえに考えておくこと
目隠しフェンスを設置する前に考えておきたいことは、以下の3つです。
- 設置場所をどこにするか
- フェンスを設置する十分はスペースがあるか
- 隣家の邪魔にならないか
では、それぞれみていきましょう。
フェンスの設置場所をどこにするか
プライバシーの確保や防風など、目隠しフェンスを設置する理由はさまざまですが、フェンスの高さや種類を決める前に設置位置を決めておきましょう。目隠しフェンスは、外構部分全体を囲むことはもちろん、一部分のみを隠すこともできます。
敷地の広さや、オープン外構にしたいのか、クローズ外構にしたいのかなどによっても設置範囲や適しているフェンスの種類、高さも異なります。まずは、設置位置を明確にしておきましょう。
フェンスを設置できる十分なスペースがあるか
次に考えておきたいのが、フェンスを設置するスペースが十分に取れるか。ということです。駐車場や庭に目隠しフェンスを設置する場合、設置後に車やバイク、自転車などを出し入れするときに邪魔になってしまう可能性があります。フェンスを設置しても出し入れの妨げにならないように、しっかりと設置位置のプランニングをしておきましょう。
隣家の邪魔にならないか
隣家との境界に目隠しフェンスを設置するときにも、注意が必要です。自宅の敷地と隣家の敷地の境には「隣地境界線」という境界線があり、「境界標・境界杭」などの目印が設置されています。しかし、境界標と境界杭が設置されているのは道路側のみなので、敷地内の境界は曖昧です。
境界線を考えないままフェンスを設置してしまい、隣家の境界にフェンスが侵入していたことがわかった場合、フェンスを撤去しなければならないこともあります。隣地境界線にも配慮したフェンスの設置を行いましょう。
また、背の高いフェンスを設置すると、隣家に圧迫感を与えてしまい「感じが悪い」「日当たりが悪くなった」など、トラブルの原因になってしまうことも。隣家との境界にフェンスを設置するときには、フェンスの高さにも気を付けましょう。
目隠しフェンスの目的から高さを考える
フェンスの設置位置を決めたら、目的からフェンスの高さを決めましょう。ここでは、設置する目的別に必要な高さについて説明します。
プライバシーを確保ししたいとき
目隠しフェンスでプライバシーを確保したいときに必要な高さは、「1.8〜2m」です。2mよりも高く設置することもできますが、風圧を強く受けたり、日当たりが悪くなってしまったりすることも。よって、人の視線が防げる2m程度にとどめておいたほうがよいでしょう。
また、目隠しフェンスを隣家との境界に設置する場合、先ほども説明したように隣家に圧迫感を与えることもあるので、高さは慎重に決めてください。設置する前に隣人に一言相談しておくと、トラブルを回避できます。
隣家の視線と気配が気になるとき
隣家との境界線にフェンスを設置するときには、隣家と同じ地盤の高さであれば「1.8〜2m」。隣家の地盤のほうが低い場合「0.8〜1m」程度。隣家の地盤のほうが高いときには、「2.8〜3m」もの高さが必要です。
高さが2m以内のフェンスであれば、トラブルになることはあまりないかもしれませんが、2mを超えるフェンスを設置すると、隣家の日当たりを妨げてしまう可能性があります。
さらに構造部材も大きくなるため、費用も高額に。そのため、隣家の地盤が高いときに目隠しフェンスを設置することは難しいケースが多いです。隣家のほうが地盤が高い場合には、フェンスよりも樹木や植栽を使ってプライバシーを確保することをおすすめします。
防音をしたいとき
目隠しフェンスで防音をしたいときに必要な高さは「1.2〜3.5m」です。騒音を低減させるために必要なフェンスの高さは、音が発せられる高さで異なります。たとえば、車の駐車音が気になる場合には、地面に近い部分から音が出るので1.2mほどの高さがあれば十分に防音することができます。
人の話声や生活音が気になる場合には、「1.2〜3.5m」ほどの高さが必要です。しかし、先ほども説明したように、2mを超えるフェンスを設置するときにはフェンスにかかる費用や、隣家の日当たりなどの問題が出てきます。その場合は、高さではなく、防音効果が高いものを選びましょう。
目隠ししたい場所に適しているフェンスの種類
ここまで、フェンスを設置する前に考えておきべきことやフェンスの高さについて説明しました。高さを決めたら、次はフェンスの種類を決めていきましょう。
視線の気になる道路側
視線が気になる道路側にフェンスを設置するときには、スクリーンフェンスがおすすめです。スクリーンフェンスは、目隠しフェンスのなかでもプライバシー確保に特化したフェンスです。フェンスの高さも高いものが多く、目隠しに適しています。
完全に視線を防げるスクリーンフェンスですが、格子同士の間に隙間がないため通気性や採光性が低いです。ある程度の通気性や採光性がほしい方は、ルーバーやウッドフェンスなどの、格子と格子の間に隙間があいているものを選びましょう。
隣家との境界線
隣家との境界線に設置するフェンスは、ウッドや樹脂などの圧迫感がないものがおすすめです。格子同士の間にある程度、隙間があるものがよいでしょう。
スクリーンフェンスのように完全に視線を防いでしまうものは、隣家に圧迫感を与えたり、日当たりや通気性を妨げたりする可能性があるからです。
まとめ
目隠しフェンスを設置するときには駐車スペースや隣家との距離にも配慮し、設置場所をしっかりとプランニングしてください。フェンスの高さは目的によっても異なりますが、高くても2m以内にとどめておきましょう。
目隠しフェンスは的確な場所に設置すれば、生活を今よりも快適なものにできます。設置位置や近隣に配慮して、目隠しフェンスを設置してみませんか?
外構・建築関連の会社で15年の勤務後に独立、埼玉外構を設立。お客様に喜んで頂けるよう、リーズナブルなエクステリアプランをご提案しています。