風除室とは?特徴とメリットを解説!
寒冷地で設置される「風除室」は、外気が室内に入ってくることを防ぐ役割があります。
しかし、風除室は寒冷地以外でもそのメリットを発揮し、玄関周りのお悩みを解消してくれます。
例えば、「玄関にもっと収納スペースが欲しい」「強風によってドアがあおられる心配を軽減したい」といったお悩みです。
そこで、本記事では、玄関の風よけ対策としても有効な風除室を紹介します。
風除室は風よけ以外にもメリットがあり、その形状もさまざまです。風除室が気になる方は、ぜひチェックしてみてください。
風除室とは?
「風除室」ときいて、どんな形やデザインなのかすぐにイメージできますか?風除室は、玄関前、玄関ポーチ部分をガラス張りなどで囲い、外気や風が玄関に入ることを防ぐ小屋のような形をしています。
雪がたくさん降る地域では、玄関前に雪が降り積もらないように設置することがあります。また、コンビニなどの店舗の入り口にも風除室は設置されます。風除室のドアと店舗のドアの2つを設置することで、雪や冷気が直接店舗に入り込むのを防ぎます。
寒い地域以外でも、風除室は設置され、風や寒さを防ぐ以外のメリットでも活用されています。
風除室のメリット
風除室の設置のメリットは、以下の3つです。
- 強風を防ぐ
- エネルギー効率の向上
- 収納スペースになる
上記のメリットがあり、寒い地域以外でも風除室を設置するケースがあります。
雨風を防ぐ
強風が吹いていると、玄関が開けにくくなったり、扉を開けた瞬間に風にあおられ、扉の開け閉めをコントロールできなくなったりした経験はありませんか?
周りに人がいた場合、勢いよく開いた扉にぶつかってしまうなど怪我をする可能性もあります。
しかし、風除室があれば、強風の影響を直接的に受けることがないため、玄関扉が開かない・コントロールできないといった心配を軽減できます。
さらに、雨の日は風除室で水滴を落としてから玄関に入れます。花粉などを風除室で、落としてから室内に入ることもできるでしょう。
風除室は、雨で濡れることや強風の影響を防ぎ、玄関や室内を綺麗に保つためにも役立ちます。
エネルギー効率の向上
風除室があることで、エネルギー効率が向上します。玄関を開けると、外気が入り込みます。その結果、室内の温度も急激に変化してしまうでしょう。そのため、エアコンや暖房を強めに設定するなど、エネルギー消費につながります。
風除室があれば、室内に直接外気が入ってくることを防ぎます。その結果、室内の温度変化を軽減し、断熱効果を高めエネルギー消費を軽減してくれるメリットがあります。
収納スペースの確保
風除室を設置することで、収納スペースが増える点もメリットです。
玄関には、外で使用するものを収納している人もいますよね?物がたくさん増え、収納しきれずに玄関の整理整頓が難しいと感じる人もいるのではないでしょうか?
風除室があれば、傘などの小さなものから、ベビーカーや自転車なども収納することが可能です。キャンプ用品やタイヤなど、外で使うものの収納場所として活用できるため、収納スペースがないと悩んでいる方におすすめです。
風除室はデザインによってはガラス張りのため、外から見えてしまう点に注意が必要です。
セキュリティ・プライバシーの確保
風除室は、防犯対策ができる鍵付きのタイプもあります。風除室・玄関扉と二重に鍵をかけることによりセキュリティ強化にもつながるでしょう
また、風除室があることで、周りの視線を妨げる役割もあり、プライバシー対策にもつながります。
風除室の設置費用
風除室の費用相場は、15~30万円ほどです。
本体価格と工事費用が含まれます。もちろん、設置する風除室の大きさやデザインによって、費用が異なります。
高いものは50万円以上費用が必要なケースもあります。一方で、小さいサイズは10万円前後で設置可能なこともあるでしょう。設置の際は、見積もりを取得し、費用を事前にチェックすることがおすすめです。
風除室の種類
風除室には、主に4つのタイプがあります。
- I型
- 外付けI型
- L型
- C型
それぞれのタイプの特徴を知り、自宅にあった風除室選びの参考にしてください。
I型
玄関ドアが壁より奥にある場合、壁と同じ位置に設置される風除室がI型です。自宅の天井や壁がそのまま利用できるため、設置は正面の扉などで済むメリットがあります。費用も他のタイプに比べると、安価に設置できるでしょう。
外付けI型
玄関ドアが壁と同じ面にある場合、外付けできるI型を設置します。外付けI方は、玄関ドアを囲うように、天井・壁を新たに設置するため、I型に比べて費用が高くなる傾向があります。
L型
玄関ドアが、家の角にあり、さらに奥まって設置された場合は、L型の風除室を設置します。すでにある自宅の壁にプラスして壁を作り、風除室のスペースを確保する設置方法です。
C型
左右の壁、正面を囲う風除室です。玄関にひさしがある場合は、天井を利用してC型の風除室の設置が可能です。玄関や壁が奥まっている際に、設置されるケースが多く、使用する部材も多いため、費用も高くなる傾向があります。
その一方で、扉の位置を変えたり、広い風除室を作りたいなど、希望に合わせてカスタマイズできる点はC型のメリットでしょう。
風除室の設置のポイント
最後に風除室設置のポイントを紹介します。
引き戸も検討する
風除室のドアは、開き戸と引き戸タイプがありますが、風除室は引き戸のデザインが多いことが特徴です。
引き戸には、下部にレールがあるタイプとないタイプがあります。レールがあるタイプは、レールによって風よけや雪よけの機能が高まり、デザインのバリエーションも豊富です。下部にレールがないタイプは、レールがないためつまずき防止になり、ベビーカーや自転車の出入りしやすい点が特徴です。
結露対策
外気の侵入を防ぐ風除室ですが、風除室内は外気の影響を受けやすいため、注意しましょう。外気の影響を受けてしまうため、結露が発生することがあります。定期的に換気ができるように網戸などの設置も検討しておくことがおすすめです。
住宅のデザイン
住宅のデザインも考慮して風除室を設置しましょう。住宅の外壁やドアの色にあった、風除室を選ぶことで、統一感のある見た目に仕上がります。
一方で、あえて外壁と異なるカラーを選び、アクセントとして選ぶこともあります。風除室もさまざまなデザインがあるため、自宅の外観とマッチするかイメージしながら選んでみましょう。
形や細部のデザインにこだわる
風除室の全体的なデザインも気になりますが、ハンドルや素材など細部もチェックすることがおすすめです。サッシの間隔によって、スタイリッシュな見た目を作ったり、ハンドルのデザインにもこだわることで、高級感を演出することもできるでしょう。
風除室のデザインの細部もぜひチェックしてみてください。
まとめ
風除室は、室内に雪や冷気の侵入を防ぐだけでなく、強風による玄関扉の開閉を防ぎ怪我などのリスクを軽減できるメリットがあります。また、外気が直接部屋に入ることを防ぐため、室内の温度変化を防ぎ、エネルギー効率の向上も見込めます。
玄関前にスペースができることにより、ベビーカーや自転車などを収納できる点もメリットです。
デザイン性を楽しみながら、風除室を選ぶ際は、自宅の外壁や玄関ドアの色などを参考にすることがおすすめです。ぜひ、「玄関が寒い」「強風を防ぎたい」とお考えの方は、風除室の設置を検討してみてください。
外構・建築関連の会社で15年の勤務後に独立、埼玉外構を設立。お客様に喜んで頂けるよう、リーズナブルなエクステリアプランをご提案しています。