生垣とは?生垣のメリット・デメリットを紹介
目隠しや境界線を作るために、フェンスを検討する人もいるのではないでしょうか?その中で、人工的なフェンスよりも植物を使った生垣をつくりたいと考える人もいるでしょう。
辞書によると、生垣とは「丈の低い樹木を並べてつくった垣根」と定義されています。自宅敷地と道路などの境界線に植えられた生垣は、人工的なフェンスやコンクリートと異なり自然を楽しめます。そこで本記事では、生垣について紹介します。メリット・デメリットを把握した上で、お庭に合った生垣づくりにお役立てください。
生垣とは?
生垣は、植物でつくった垣根・柵のことです。庭園の定番として、海外や日本でたくさんの形の生垣が使われています。家の敷地の周りを生垣で囲ったり、お庭の中のポイントとして活用するデザインもあります。生垣は、自然の美しさがありながら、私たちの生活を快適にするメリットもあります。次の章では、生垣のメリットを紹介します。
生垣のメリット
自然の美しさだけでなく、生活を快適にするアイテムとしても、生垣は効果的です。ここでは生垣の4つのメリットをチェックしましょう。
景観がよくなる
生垣を使った境界線は、フェンスや柵などの人工物などよりもあたたかみのある景観を作れます。デザインによっては、フェンスやコンクリートのブロックは、圧迫感や閉塞感を感じることもあるでしょう。しかし、生垣は自然の緑が私たちの目を楽しませてくれます。そのほかに近年では、まちづくりの観点から景観を大切にした地域もあり、エクステリアのデザインも重視されています。特に景観を大切にしている場所でも、生垣を使った境界線は、景観を保ちながらプライバシーを守れることに役立ちます。景観づくりの観点から、生垣の設置に助成金を交付している自治体もあります。
自然を感じられる
植物でできた生垣は、自然を感じられるメリットがあります。生垣に使う植物によっては、四季によって花が咲いたり、葉の色が変わったりと、成長や異なる表情を楽しめるでしょう。例えば、ソヨゴは、秋に赤い実がなる植物です。赤い実を見つけると、秋の訪れを感じられます。ナチュラルなデザインにもぴったりの生垣は、四季によって異なるお庭の表情を楽しめるでしょう。
目隠し効果がある
生垣には、目隠し効果があります。特に、1年中葉が生い茂っている常緑樹がおすすめです。植物を並べて植えることで、葉や枝が外部からの視線を遮ります。成長が穏やかな植物を選ぶことで、選定やメンテナンスの手間を省けるでしょう。さらに、高さの調節もしやすくなります。
防犯・安全性の効果がある
生垣は、防犯や安全面にも効果的です。まず、防犯面です。人工的なフェンスや柵は、生垣よりも乗り越えやすく、不審者も侵入しやすいケースがあります。しかし、生垣は、乗り越える際に、枝が折れる音や葉がこすれる音がするなど、不審者が侵入しにくい環境を作れます。安全面では、子供やペットの急な飛び出しを防止する他に、倒壊のしにくさや防火効果が期待できます。ブロック塀などは地震の際に、倒壊し怪我などにつながる可能性があります。一方で生垣は、倒壊する心配が少ないでしょう。また、水分を含む植物は、延焼を防ぎます。樹脂を含む植物は、燃えやすいですが、水分を多く含む常緑樹ツバキ・ツツジなどは特に防火効果が期待できます。
生垣のデメリット
生活を快適にするメリットがたくさんある生垣ですが、デメリットもあります。ここでは3つのデメリットを紹介します。
メンテナンスが必要
生垣は、定期的なメンテナンスが必要です。美しい生垣を保つためには、水やりや肥料を与えるなど成長をサポートします。加えて、枝や葉を切り落とすなどの剪定も必要です。定期的なメンテナンスと日々の管理が、美しい景観には欠かせません。
トラブルの原因になることがある
メンテナンスを怠ると、生垣が成長しすぎてしまい通行の邪魔になる・枝や葉が隣の敷地に伸びてしまうなど、トラブルの原因となるケースがあります。適切なメンテナンスの継続は、トラブルの原因を防ぐためにも欠かせないでしょう。植えた初期は、気にならなかった生垣の高さも、生垣が成長することで日当たりの悪さや枝が気になるなど隣の家の住人にとってストレスになることもあります。
定期的なメンテナンスは、近隣住民との関係性を良好に保つためにも重要です。一方で、適切にメンテナンスが難しい場合、トラブルに発展する原因となることはデメリットです。
害虫が発生しやすくなる
植物のため、メンテナンスをせずにいると害虫が発生しやすくなります。多少の虫の発生は、植物のため仕方がない一面もありますが、生垣自体が病気になる・人にも悪影響がある・他の植物へ病気がうつるなど、害虫対策をしない場合は被害が拡大してしまうこともあるでしょう。生垣やお庭を美しく保つためにも、害虫対策が大切です。
生垣にする庭木の選ぶポイント
次に、生垣にする植物を選ぶポイントを紹介します。
常緑樹
目隠しとして生垣を作りたい方は、1年中緑の葉が生い茂る常緑樹がおすすめです。落葉樹は四季によって、花が咲いたり葉の色の変化を楽しめますが、秋〜冬の季節は、葉が落ち目隠し効果がなくなってしまいます。目隠しや防風対策に生垣を活用したい方は、常緑樹を選びましょう。
害虫に強い
害虫に強い樹木を選ぶこともポイントです。害虫対策をしても、完全には虫による被害を防ぐことは難しいでしょう。害虫がつきやすい・病気にかかりやすい樹木は、他の植物に影響を与えるだけでなく、枯れてしまい美しい景観を損ねてしまいます。
自宅の第一印象のポイントにもなる生垣は、害虫や病気に強い植物を選ぶことで、美しい見た目を保てるでしょう。
高さや密度がある
目隠し効果を高めるには、高さがあり葉が密集している樹木を選ぶことがおすすめです。生垣をつくる場所にもよりますが、目隠しには80㎝〜180㎝の高さが必要です。また、葉が密集して生える樹木は視界を遮ります。
外観のデザインとあっているか
生垣づくりも、自宅外観とマッチした樹木を選びましょう。例えば、オリーブやコニファーなどはかわいらしいシルエットが人気です。洋風なデザインの自宅とよくマッチするでしょう。キンモクセイやツバキなどの生垣に人気の植物は、和風な庭園や自宅によく使われます。
生垣のメンテナンスのポイント
最後に生垣のメンテナンスポイントについて紹介します。美しい景観を保つためにもぜひ参考にしてみてください。
肥料や水やり
生垣の成長には、肥料や水やりが必要です。植える時や花や実をつけた時など成長やお手入れのタイミングで肥料を与えることがおすすめです。肥料を定期的に与えて、丈夫な生垣を作りましょう。
害虫対策
害虫対策をしましょう。他の植物と同じように、薬剤を散布したり、害虫が発生した際は駆除し、被害拡大を防ぐことが大切です。
剪定
生垣の選定も定期的に行いましょう。景観を美しく保つだけでなく、風通しを良くすることで害虫対策にも効果的です。剪定する際は、植物の成長が遅い休眠期と呼ばれるタイミングがおすすめです。植物の種類によって、時期が異なるため、植える植物の特性をチェックしておきましょう。
また、剪定バサミなどを活用し安全に気をつけて剪定してください。業者に依頼することも検討してみましょう。
まとめ
生垣は、フェンスや柵などの人工物とは異なり、自然を感じられます。目隠し効果や防風・防音効果も期待できるでしょう。生垣のグリーンは、街づくりでの景観を大切にできるメリットもあります。圧迫感も感じにくく、プライバシーを守れる点も魅力です。
しかし、植物のため定期的なメンテナンスが大切です。生垣にする植物の特性を確認して、自宅のデザインやライフスタイルにあう生垣作りをしてくださいね。
外構・建築関連の会社で15年の勤務後に独立、埼玉外構を設立。お客様に喜んで頂けるよう、リーズナブルなエクステリアプランをご提案しています。