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延段とは?メリット・施工費用・施工方法を詳しく解説

みなさんは延段(のべだん)という言葉を聞いたことがありますか?聞いたことがないという方でも、一度は見たことがあるはずです。

延段は、広い庭やおしゃれな庭によくある、石でできた通路のことです。延段があるだけで、見た目の印象も良くなり、歩きやすくなります。
この記事では延段の概要や設置するメリット、施工費用・方法、おしゃれに仕上げるコツなど、詳しくご紹介します。

延段とは

延段とは、庭に設置する自然石や加工石を用いた石張りの通路のことです。「敷石(しきいし)」とも呼ばれます。

切石敷き・寄せ石敷き・玉石敷きなど石の敷き方に加え、切石・五郎太石・張石など石の種類を庭の雰囲気に合わせて設置できるのが特長です。景観が良くなるだけでなく、歩きやすくなる効果もあります。芝生や苔、土の上などに敷き詰めれば、雨天で靴が汚れたり、滑ってしまったりする心配もありません。

延段は石の敷き方によって「真(しん)」「行(ぎょう)」「草(そう)」に分かれます。

真(しん)

「真」は角状の切石のみを使用し、直線を基調として敷かれており、玄関前など形式を重んじる場所に設置されることが多い敷き方です。また、一口に真といっても、正方形の切石を碁盤状に敷く市松敷き、細長い短冊石を使用する短冊敷き、煉瓦状に切石を敷く煉瓦敷きなど、さまざまな敷き方があります。

行(ぎょう)

行の延段は切石と自然の石を組み合わせた、デザイン性の高い敷き方です。自然石を使うことによって、柔らかい雰囲気を出すことができ、濃い色の石を使用すればアクセントにもなります。大小さまざまな形の石を敷くこの手法は「寄石敷(よせいしじき)」とも呼ばれ、玉石と短冊石を用いたものが一般的です。

草(そう)

草の延段は自然石のみを使用しており、素朴で味わい深い仕上がりになります。和風の庭などに適しているでしょう。大きめの玉石を使用した霰崩し(あられくずし)、小さめの玉石を使用した霰零し(あられこぼし)などの敷き方があります。延段があるだけで、玄関前や庭の雰囲気がぐっと良くなりますよ。

延段を設置するメリット

延段を設置すると、景観が良くなり歩きやすくなることはもちろん、他にも嬉しいメリットが得られます。例えば、延段を設置した分、草が生えている面積を縮小することができ、除草などの庭の手入れが楽になります。

また、経年による深みが出てくるので、年月が経つにつれて趣が出て、愛着が湧いてくるのも魅力の一つでしょう。

延段の施工費用

延段の施工費用はプロに依頼すると、1平米あたり5~7万円程度が一般的ですが、敷き方や使用する石の種類によって値段は異なります。大がかりなものや凝ったものにすると何十万もかかる可能性がありますが、自分で石を敷くことも可能です。ただし、ある程度のセンスが必要になったり、重い石を運んだりする必要があるため注意が必要です。

延段の施工方法

依頼する業者によっても異なりますが、延段の施工は以下のような手順で行うケースが一般的です。

  1. 敷く場所やレイアウトを決める
    敷く場所や幅を決め、どのような石を使用するか、石はいくつ必要かなどを検討します。
  2. 仮置きをする
    レイアウトが決まったら、石を仮置きします。
  3. 敷石を設置する穴を掘る
    敷石を敷いた際に周りの地面と同じ高さになるように穴を掘ります。
  4. 穴を固める
    石を設置する穴が完成したら、しっかりと固めます。
  5. 砂を敷く
    固めた地面の上に平らになるように砂を敷きます。
  6. 敷石を敷く
    レイアウトを基に敷石を敷いていきます。
  7. 目地(継ぎ目)に珪砂(けいさ)を入れる
    目地を埋めるように珪砂を流し込みます。
  8. 水を撒く
    水をかけて珪砂を締め、敷石が固定されたらもう一度水を流して余分な珪砂や汚れを洗い流して完成です。

おしゃれな延段にするコツ

「さらにこだわりのある延段にしたい」という場合は、延段と飛石を併用することをおすすめします。

飛石とは、歩行に適した形状の石を、適度な間隔を空けて地面に飛び飛びに配置したものです。人の歩幅に合わせて配置してあるので土で汚れることはないものの、やはり歩幅には個人差があるので、なかには歩きづらく感じる方もいます。

通路のように隙間がない延段の周辺に、アクセントとして飛石を配置すると歩きづらさを感じることもなく、さらには遊び心も出るでしょう。また、庭にメリハリをつけたい場合にも効果的です。

延段を設置する際に注意したいポイント

延段を設置する際は、デザイン性はもちろんですが、安全面も考慮しましょう。また、長く使用するものなので、できれば飽きの来ないデザインにすることをおすすめします。

さらに、安全面と景観の観点から、目地は1cm以内に収めると良いでしょう。他に注意が必要な点としては、延段が長くなりすぎる場合は景観が単調になってしまいがちなので、カーブを入れる、飛石を挟むなどして変化を持たせることが挙げられます。

まとめ

今回は延段の概要についてご紹介しました。延段は、将来庭造りを考えている方や、今ある庭をより良いものにしたい方におすすめです。庭の景観を美しく保ちながらも、歩きやすいお庭をつくれます。この機会に、ぜひエクステリアのプロに依頼してみましょう!

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